このところ小児科医仲間のMLで「心の強い子に育てるには」というテーマでやりとりがされています。8月の大学院の講座でも同じテーマでしたから興味があります。
私は小学校の高学年の頃、「何で生きていなくてはならないのか」を結構まじめに考えた事がありました。
結局、痛いのや苦しいのは嫌だし怖かったのも死なない理由の一つでしたが、思い至った一番の理由は”両親が悲しむから先には死ねない”でした。
そのうち「自分に与えられた能力を十分に発揮して生きることが生まれてきた以上やるべき事」というような使命感がどこからか加わりました。親や本や周囲のいろいろなものからそう思うように仕向けられてきたのでしょう。
仕事をし、結婚して子どもができ、守らねばならないものが増え、いつの間にかその中には老いた親たちも加わり、ゆっくり考えるまもなく日が過ぎました。子どもたちが手を離れ親を見送ったときは、もう役目は果たしたからいつ死んでもいいような気がしました。遺言書まで書きました。
そんなときにたまたま出会いがあり心理の勉強をする事になり、自分がもっと楽に豊かに生きられ、まだ誰かの役に立つことができると思ったら、死んでもいいとは思わなくなりました。
いろいろありましたが、私は多分打たれ強いのだと思います。
私の場合いろいろなことを切り抜けてこられたのは、両親からのあふれる愛情、その中で自分のミッションは何かを考えた事、毎日の生活の積み重ね、人とのつながり、この4つが大きかったかなと考えています。
子どもたちを心の強い子に育てるには・・・・、いろいろな考えがあるのでしょうね。
(2012.10.2)