この1年間は毎週水曜カウンセリング実習のために東京へ日帰りをしてきました。それも間もなく終了です。初めは地元で子どもの心理療法をと考えたのですが,丁度いい研修先が無く、大学院の先輩の薦めもあってエイッと東京まで出かけることにしたのです。
結果は良い選択だったと思えます。
そこに来る患者さん達は生きづらさを抱えた大人達で、症状としては摂食障害・うつ・パニック障害・対人恐怖・強迫性障害・統合失調症などの方々。
お話を繰り返し聞くうちに見えてきたのは、みなさんきまじめ、とても人間関係が不器用、そしてその根っこの方に育ってきた家庭に問題があることでした。
子ども時代に明らかな虐待を受けた人もありましたが、中には一見育ちに問題の無さそうな人もいます。でもそれで良いんだよと言う安心感、自己肯定感が育ってないことが共通点のようです。
これから自分のやれること、役に立てることはこれかもしれないと見えた気がしました。
自分の子育てのことを振り返ると、子どものこころをどう育てるかについてはだれも教えてくれなかったしそんなに考えていませんでしたが、本当はとても大切なことだったと今になって思います。
苦しんでいる大人に対する援助も必要ですが、子育て支援はそういう大人にしないために役だつのではないかと思います。子どもたちを身体だけでなくこころもすこやかに育てるための応援をしたい、そのために具体的に自分に何ができるか考え中です。
(2010,7,29)